足の爪を切るということ
真っ白で何も見えない

何もない

真っ暗で何も見えない

音だけ

音だけ

そうするとどうですか
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時日の流転 
現実を凝視せよ
自己を育てねばならぬ



青空、多くない雲と雲の合間に見えるくっきりとした青空が良い
青く陽射しの射す道では笑顔が似合い
街は、あたりまえに暮らす、あたりまえの志向を持った人と空気が揺れる

社会というものに体が慣れていた
どこかの店に入ると私は感情より先に言葉を発している
私はこのまま、幾歳生きて死ぬか、それとも

しーっと、音や風景をみつめてみると
実際には目の前に存在しない様々なものが感じられる
私はこれが何という感情なのかわからないが、泣いたり笑ったり、怒ったりするときに感じるものとおなじものを感じられる
感情以外にも人や風景が現れ、もはや夢も現実もない

離人感ということばがあるが、私ははじめて自分がただの自分だというのに気づいたときに、
言うならば何かのスイッチが切れてしまったような感じがした
目の前に見えていた道は、ただの夢だった
真っ暗になってしまったのに、テレビはニュースからバラエティ番組に切り替わるし、時間は経過していく
真っ暗になってしまったのに、季節が移ろい、景色や匂いも変わる

そして何年も経ち、生活に慣れ、社会にも慣れたが根本は変わらない
ふと立ち止まれば、私にすることは多分もうこれしかないのだと、都度実感する

あらゆるものを懐かしむ
懐かしむと、また新たに創り出している


私には死ぬ前にやりたいことがある




その椅子に腰掛けると、老人がやってきた
皺は目立たず、落ち着いた表情をしている
「車に轢かれて死んだ」
「なにが、だれが」
老人はのぞき込むように私を見て、そのまま去って行った
私は彼が来るのを待った
彼は来た
私は歩いて家に帰った
家に着くころにはもう夜が明ける時間になっていた
しかし不思議と私は眠くなかった
その後私は眠らずに何十時間も過ごしていた
食欲はあまりなく、チーズとスープばかり飲み食いしていた
そういえば学生のころ毎日のように授業中に寝ていて、周りのように徹夜もできない体だから、
将来は車を運転すべきでないと思っていた
そんな私が初めて何十時間も起きている もう丸三日は経過しただろうか
わたしは、
わたしは空を見たい
雲の流れを追って、青空で死ぬのだ
あの綺麗な空で
波の音も聞きたい
人の声や車の音のない場所で
何にも知らされずに
いや
夜空も見たい
月明かりに照らされた苔をわたしに
どうか